アメリカ、年末は手術を詰め込む

アメリカの年末といえばサンクスギビング(感謝祭)今年は11月26日。そしてクリスマスですが。こんな時期(コロナとは別)で病院へ駆け込む人々が増えます。なぜでしょう?

それはOut of pocket maximum「アウト オブ ポケット マキシマム」年間「自腹」医療費用の上限を大活用するため。

うちも今年は来週と12月に家族内で手術、施術ラッシュ。なんだ?と思われる方も多いと思いますのでざっくりなんとも合理的なのか・・・アメリカの医療保険ユーザー体験談をご紹介。

まず。ざっくりアメリカ医療保険基本情報

医療費用が高いというのは有名なアメリカですが。ちゃんと知っていれば活用術はあるのです。ざっくり基本を説明すると、アメリカは各家族、個人で保険会社を選んでプランを購入します。携帯電話会社のプランを買うような感覚と思っていただけるとわかりやすいです。

写真:Bermix Studio

保険を買う際、消費者はまず、2つのタイプの医療保険からどちらを購入するかを決めます。各保険会社必ずHPO保険、PPO保険の2つを用意しています。(HPOやPPOの中でもいろいろ保険料によってグレードはあります)

保険タイプ1「HMO保険」:こちらのタイプを購入すると、毎月の保険料は安いが行ける保険が適用される提携病院が少ない、かかりつけの医師の紹介なしでは専門医にはいけない。PPOに比べ比較的提携病院が少ない。2019年の平均月々保険料は443ドル

例:腰が痛いから整形外科に行きたい。まず提携病院リストの中かかりつけの医師にて診察(初診35ドルほど)⇒その医師に紹介状をもらって提携病院リストの中から選んだ整形外科医に予約(初診50~75ドル)。

保険タイプ2「PPO保険」:月の保険料はちょっと高いがかかりつけの医師からの紹介なしで保険が適用される提携病院リストの中から選んだ病院ならどこにでも行ってもよい。HMOに比べて提携病院がが多め。2019 年平均月々保険料は約500~600ドル

例:腰が痛いから整形外科に行きたい。提携病院リストの中から行きたいお医者さんを選んで受診(初診50~75ドルほど)

写真:Lukas

【要注意】PPO、HMO保険どちらにも共通して重要なのは

携病院リストです。何の病院にいくにもみんなまず「in network(提携)」病院を探します。そうでないと間違って提携外のお医者さんを受診してしまうと保険は「提携外料金」をとられ・・・時々話題になる「超高額医療」となるのです。

そう。去年うちの家族が旅先で急に大腸憩室炎になり・・・激痛のなか必死で保険会社のアプリから一番近い「提携病院」を探し求めて車で走り回りました(うちの保険だと救急車よぶと1000ドルはかかりますのでちょっとやそっとの激痛なら自分で運転して病院へ!)。しかも旅先は州境。そうなのです、アメリカここもややこしい。別の州の緊急病院だと割高・・・。3日入院して約9000ドル(90万円)でした。

写真:Pixabay

では「なぜ年末に手術へ駆け込むの?」・・もれなく無料だから

保険料金も高いが受診料も高い。挙句の果てに薬の値段は付けたい放題なので薬局によって薬の値段もばらばら(これはまた次回この問題を解決しようとしたアプリ紹介しますね)。ですが、そこまで悪徳ではありません「年間自腹MAX」つまり1年間の間に自腹で払わなければならなかった医療費が上限をこえると、それ以上は100%医療費保険会社がカバーしてくれるのです。

うちの保険だと上限はたしか1年間$10,000だったはず。なので年間で自腹で100万円医療費を払うとそれ以降は保険がカバーしてくれる。

そう、せっかく100万円自腹出したのなら今年12月30日までに今まで後回しにしていた治療や手術を詰め込む!無理矢理今年中に手術の予約をいれました!

友達もそう。今で腰の手術を進められていたけれど後回しにしていた。でも彼の子供が今年の初めに病院にかかって高額を支払ったので今ならもれなく腰の手術は無料!!!

なんとも、、、働くものは報われる?自腹払いすぎた人は報われる?

ということで病院は手術ラッシュ。病院の経理の人も助けてくれます「今年中に手術するとこの間予定していた施術はおそらく無料になりますよ、今のうちに予約いれちゃいますか?」と。あ、ちなみに医療クレジットカードも進められます。恐るべき医療ビジネス。

皆様も健康で!

写真:Ketut Subiyanto