アメリカコロナ対策「ワクチンパスポート」始まる

なかなか予防接種率が上がらないアメリカ。コロナワクチン予防接種を受けていない人々や12歳以下の子供の間でデルタ株が急増。そこで以前は各都市政府も実施に迷っていたコロナワクチン接種証明書、いわゆるコロナパスポートの実行がとうとう始まりました。

そう、ワクチン接種を終えなければレストランにも、コンサートにも行けないよということです。海外のワクチン接種証明書も受け付けるそうですので渡米の予定の方はご準備を。

現状:2021年8月アメリカのコロナの数字

現在米国でデルタ株の感染が急上昇、特に予防接種を受けていなかった人口を中心に増加しています。16歳以下の子供の感染も上昇中。

  • 過去7日の1日あたり平均新しい発生数は114,190件
  • 過去7日の1日あたり平均入院数は1日10,072件
  • 過去7日の1日あたり平均死者数は492人

アメリカでは2021年3月頃から16歳以上、5月から12歳~すべての人口に予防接種が許可されました。ファイザー、モデルナ、ジョンソンエンドジョンソンの3つが許可されおり、接種が行われてきました。

日本と背景が少し違い、アメリカではマスク着用義務化が人権問題になったり、予防接種を受ける受けないという判断が政治的分離と、その影響による一部の誤った情報のプロパガンダによって左右されたりと大きな社会的背景も問題にあります。(実際予防接種が政府の陰謀説と信じており、コロナ感染による入院中のインタビューでも「絶対に予防接種はしないほうがいいです」と国民に呼びかける患者さんもいます・・。)

という背景の中、世界に先駆けて予防接種を始めたものの、接種率はなかなかあがりません。現在の接種率はこのとおり。

  • 59.2%が1回目の接種を終えている
  • 50.4%が2回目の接種を終えている

そして8月13日、2回目接種をした人で免疫力の低い方、もしくは臓器移植を受けた方には3回目のブースターショットの接種をおすすめするとCDCが発表。今後3回目の接種がはじまろうとしています。

2021年8月アメリカのコロナの現状:防止策

予防接種はもちろんですが、コロナ予防にマスクの着用は基本中の基本。コロナ以前は医療機関など以外では「マスク」というものを着用する文化がなかったアメリカではマスク着用するしないでもかなりの抵抗や混乱が起こりましたがデルタは以前のコロナよりも感染しやすいということもあり、一旦撤廃したマスク着用命令を再度適用する州もでてきました。

ハワイ、ルイジアナ、ネバダ、オレゴン州とワシントンDCではワクチン接種しているしていないにかかわらず、屋内や大勢の人が密集する場では全員マスク着用が義務化。

カリフォルニア、コネチカット、イリノイ、ニューメキシコ、ニューヨーク、ワシントン州ではワクチン接種をしていない人へのマスク着用が義務化されています。

(州単位のマスク義務以外にも郡や市単位でもマスク義務化をしています)

また新学年が始まったアメリカの学校では各地で生徒と職員に学校内でのマスク着用が義務化され始め、これもまた政治背景や「自由と幸福の追求は、法を遵守する市民とその子供たちから奪われている」「マスクのようなものを着用して勉強させるのは子供の教育の妨げになる」という意見から現在ネバダ州と他州でマスク義務化を下した州知事命令撤廃を求め生徒の保護者などから連邦裁判所に訴えがおこされています。。。

サンフランシスコ、ニューヨークで「ワクチンパスポート」

なかなかコロナの制圧にてこずっているアメリカ。大都市サンフランシスコやニューヨーク州が割り切ってとうとうワクチン証明を義務化することになりました。

ニューヨーク市のワクチン接種証明

8月16日からニューヨーク州のレストラン、イベント、スポーツジム、映画館などの屋内施設の従業員、そして利用者すべてにワクチン証明書の提示が求められます。ニューヨーク州へ訪れている国内、海外からの訪問客も同じ取り扱いになります。予防接種1回目を受けていればOKで、もちろん予防接種を受けられない方や12歳以下は対象外となります。

証明書は下記の3つのどれかで証明します。日本からの場合はCOVID Safeに予防接種履歴を登録することで利用可能のようです(変更が生じる場合があるので詳細はこちらからご確認くださいね)。

1. CDC (アメリカ疾病予防管理センター)発行の紙の証明書やその写真

これはコロナ予防接種時に渡される接種証明書

これからパスポート同様に重要になるこの証明書!

2. ニューヨーク市のCOVID Safe アプリ https://apps.apple.com/us/app/nyc-covid-safe/id1565213506

アップルapp store より

3. Excelsior Pass https://covid19vaccine.health.ny.gov/excelsior-pass

ニューヨーク州知事サイトより

サンフランシスコ市のワクチン接種証明

8月20日から開始、ニューヨーク市と同じくレストラン、イベント、スポーツジム、映画館などの屋内施設の従業員、そして利用者すべてにワクチン証明書の提示が求められます。しかし、ニューヨーク市は1回でも予防接種を受けていればOKですが、サンフランシスコは2回目接種を終えていないと屋内施設の利用はできません。予防接種を受けられない方や12歳以下は対象外となります。

予防接種を受ければ世界が広がるよというメッセージの元、予防接種率を上げることを目標としたこの対策。勿論反対意見も多くありますが、アメリカの経済を考えるとまたシャットダウンとはもういかない状況。やむを得ない対応策です。今後ロサンゼルス市などもこのワクチン接種証明を開始するとの見通しもあります。

日本からのアメリカ転勤や出張も始まっている様子ですので渡米される際にはワクチンパスポート、証明書の準備をお忘れなく。

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