強い!アメリカン消費者の影響力

昨日、私の後ろに並んでいたイギリス人カップルがこう言っていました。

「アメリカ人はなんでもかんでもすぐに返金を求めるよね」と。

それを聞いて、確かに。と思っていたその5分後、カフェの隣の席でハンバーガーのお肉が調理されすぎでジューシーじゃなかったという男性。やっぱり「I just want my money back(お金を返してくれればそれでいいよ)」と怒りも見せず、当然のようにウェイターさんに伝えていました。それに対して

ウェイターさんも「ごめんなさいね、もちろん」とさっとお皿をもって行きました。

満足できない商品やサービスにはお金は払わない

アメリカン消費者は満足できない商品やサービスに関しては「泣き寝入り」はしません。

はっきりを理由を述べて最適な処理を求めます。

アメリカでは「I want my money back(お金返して!)」とよく耳にすることがあります。以前も返品大国アメリカ記事でお伝えしましたが、アメリカン消費者は商品やサービスに関して「自分の満足感」をとことん追求します。そして「あなたが満足しなければお金は全額返金します」は当たり前の売り文句。満足しないサービスや製品にはお金は払わない。

日本だと、お店の方から「お代金はよろしいです」と言われることがあるかもしれませんが。お客さんから「返金してくれればそれでいいですよ」なんて聞かないですよね。しょうがないな、と「泣き寝入り」をする消費者さんもいるのではないでしょうか。

アメリカではレストランやショップで、お客さんからのクレームがあった場合や、レストランでお客さんからお料理への不満があった場合、その場である程度担当スタッフさんが「返金」「無償」にする権限を持っていることが多くあります。「返金といわれても・・・」「上の者に確認しないと・・・」とグズグズするよりはお客さんに非があるない関係なく不快感を与えてしまったことに対しては瞬時に変わりのものを用意するか、返金の対応をします。

レストランなどではお料理が出た後2~3分後には必ずウェイターさんがテーブルへきて「すべて満足でしょうか?美味しいですか?」と確認に来ます。そしてその時、ちょっともやっとした雰囲気だったらお客さんが口にする前にウェイターさんから「他のお料理にかえましょうか」もしくは「お代金はこちらで処理しますからご安心を」とフォローが入ります。

もちろん、そんなにクレームをするほどの事でもないことに対して文句をいう「カレン」も時々います。でもそんなお客さんに悪い評判をばらまかれたり、ソーシャルメディアで文句をいわれてお客さんを失うよりは、目の前の小さなクレームは快く解決しておいた方がロングタームでみてお店やレストランにとっては良い場合が多いのです。

Photo by Klaus Nielsen

「社会問題」意識が一致しない会社の製品は絶対買わない

もう一つアメリカン消費者の強いところ、それは

消費大国アメリカならではの消費者の購入チョイスに関する影響力。

満足しないサービスや商品に対してお金を払うことをしないアメリカン、もちろん自分の意見に反する社会問題の立ち位置にある会社の製品にも一切、お金ははらいません。

以前、大手ファッションブランドのH&Mが利用していたバングラデシュの洋服製造工場の不当賃金での強制労働が記事になったとき、多くの消費者はH&Mでの購入を拒否。売上に大きな影響が出ました。それに応え、H&Mはすべての商品が正当な賃金を支払う工場であることを消費者自身が確認できるように、それぞれの洋服がどの工場から調達されているかをウェブページで公表。商品の素材から出来上がりまでの透明性を強化しました。

Photo by Liza Summer

また、政治的意見で同意しない会社の製品も購入することはありません。アメリカが二つに割れた前大統領選挙。その選挙に対して声を上げたGOYAという食品会社の社長。その瞬間ソーシャルメディアで声かけが始まり、GOYA社の製品は絶対に買わないという消費者が殺到。2年たった今でもGOYA製品は一生買わないという人が多くいます。結果GOYAの売上には大きなダメージが。

反対に自分の社会問題意識と一致する企業の商品にロイヤリティを頂き、他と比べて少々値段が高くてもその会社の商品を進んで購入するという消費者も多くいます。製品を一つ購入に対して発展途上国の子供達に靴下を一足寄付するという靴下会社。人権問題に対する異議をソーシャルメディアで会社の意見として公表するアスレチックウェアブランド。これらの会社の社会問題への意識に賛同する消費者は進んでその会社の製品やサービスを購入します。

このように自身が購入する商品やサービスについて、そしてそれらを提供する会社の社会的問題に対する立ち位置についてとても敏感なアメリカン消費者。日本消費者とは違うカスタマーサービス対応、マーケティングアプローチが必要です。越境ECサイトでアメリカン消費者向けに商品やサービスを提供される際は是非、ちょっと日本とは違くアメリカン消費者についてしらべてみてください。