セレブも関係ない。アメリカ消費者シビアな環境目線

アメリカ消費者、特に現在の10代~30代のミレニアル世代やジェネレーションZ世代は環境問題にとても敏感。地球温暖化防止や、大気、水汚染、ごみ問題、動物への危害回避などあらゆる問題に対して強い意見を持ち、一気にすべての問題に対しての対策は難しくてもストローをプラスチックから紙製に、ペットボトルの水を買わずに水筒を使う、など日々の小さなところから問題解決に立ち向かっています。

先日も、そんな環境問題にシビアな若者を激怒させ、ソーシャルメディアで話題になったのがカイリー・ジェナーやイーロン・マスクなど人気セレブらによる数十億円もするプライベートジェット機の乱用による大気汚染。

プライベートジェットライフで大気汚染

セレブのプライベートジェット機の追跡をしているソーシャルメディアクリエイターによるとカイリー・ジェナーは17分の距離をプライベートジェット機で移動、イーロン・マスクは10分の距離をプライベートジェット機で移動したとのこと。これには彼らのファンも大激怒。「自分の為だけにプライベートジェット機をそんな短い距離で利用して多大な大気汚染をしているなんて!」とソーシャルメディアは大騒ぎ。一部の見解ではセレブ本人は実は既に近くの空港で既に降機していて、飛行機の駐機代が安い近隣の小さな空港に飛行機が移動しただけだという見方もあるが・・。ソーシャルメディアは止まらない。

そしてそんな中発表されたのが「環境汚染犯罪セレブ」ランキング。マーケティング分析会社のYardが行ったプライベートジェット機で大気汚染をしているセレブランキング。発表からたったの1日で日本でも人気のアーティストのテイラー・スウィフトは「環境汚染セレブ」と多くのファンからも非難を受けている。

ちなみにこの環境汚染セレブランキングトップ5はこんな感じ

1位 テイラー・スウィフト

大人気歌手。ペンギン保護など環境問題に取り組んでいると言われているが・・・テイラーのジェット機の平均飛行時間はわずか80分。2022年1月から半年で既に170 回のフライト利用。彼女のフライトによる年間総排出量は8,293.54トンで、これは一般人の年間総排出量の1,184.8倍。

2位 フロイド・メイウェザー

プロボクサー。排出量ではテイラーより低いがメイウェザーは2022年に入ってからは177回のフライトを利用、なんと月平均25便のフライトをこなしている。そんなほぼ毎日利用されているメイウェザーのプライベートジェット機の最短フライト距離はなんと・・10分。

3位 Jay-Z

歌手。現在ツアー中ということもあってテイラーと同様全米を飛び回っている彼の平均飛行時間は1回67分。ニュージャージーからボストンまでの35分、ノースカロライナからオハイオまで29分のフライトなど短距離フライトも目立つ。

4位 アレックス・ロドリゲス

元ヤンキースの野球選手。セレブなライフスタイルで有名。他のセレブ同様、A-Rodのジェット機も短時間飛行の罪を犯しており、その最短飛行時間はわずか34分である。2022年1月以来、106回飛行し、1回の平均フライト時間は約80分。

5位 ブレイク・シェルトン

カントリー歌手。ブレイクジェット機の平均飛行時間は64.37分。最短飛行時間は、テキサス州からオクラホマ州まで38分、カリフォルニア州ロサンゼルス市のヴァンナイズ空港から同じくカリフォルニア州のサンディエゴ空港まで27分のフライトなど。

その他6位には映画監督のスティーブン・スピルバーグ、7位リアリティ番組スターのキム・カーダシアン、8位映画俳優のマーク・ウォールバーグ、9位テレビ司会者オプラ・ウィンフリー、10位歌手のトラビス・スコットなどが並ぶ。

「エコ」「サステナビリティ」は重要キーワード

普段は目をキラキラ光らせながらセレブにあこがれるアメリカン消費者もこの記事を見て怒り爆発。「中低所得者層がストローを使いすぎたせいで気候変動が起きたと非難する人がいるけれどセレブは渋滞を避けるためにプライベートジェットを使い、それを自慢げに話している・・最低だ」「地球を全く無視した行動をとる・・本当に最悪のセレブの一人だ」

などなどソーシャルメディアは炎上。

Photo by freestocks.org

このように、アメリカ消費者はモデルとなるべく社会への影響が大きいセレブらの環境に対する姿勢にとても敏感。そしてこれはセレブや社会的影響力の高い大企業だけでなく小さな自営業のビジネスにも求められています。

企業による「○○年までにCO2何%削減します!」「ご購入一回につき〇〇円を環境保護団体に寄付します!」といったClimate Pledge (環境対策目標宣言)は良く耳にされるかもしれませんが、アメリカでは大企業だけではなく小さな自営業のお店も「プラスチック包装は使用しません」「ゴミを減らすために簡易包装です」とできるところから環境対策。

多くのソーシャルメディア上でビジネスをするショップオーナーの広告ビデオでも「エコ」を強調。環境にやさしいショップであることをうったえかけ、環境に敏感な消費者の心をキャッチ。「環境に悪そうな商品だからこのお店からは購入しない」、「プラスチックの無駄使いしているからこの商品はエコに悪い」、と購入をしないシビアな消費者の期待に沿うべく環境への配慮の努力をしています。

たった一人でインスタグラムでアクセサリーを販売する友人も、「私のショップはエココンシャスな素材のみ使用しています」とメッセージでお客さんにうったえかけ、商品の梱包の箱も、中に入れる緩衝材までも自然に戻る少々根が張るけれど、特製の生分解性の素材のみを使用。そんな環境に優しいマインドを好むお客さんからリーピーター購入をしてもらっています。

Photo by Liza Summer

環境にシビアな消費者を持つアメリカ、セレブでも関係ない。環境に悪影響を及ぼすものは容赦なく自分のまわりから排除!。そのおかげで小さくともあらゆる分野での環境対策が行われています。

日本もとても環境に優しいエコな文化がありますが、アメリカン消費者に向けてビジネスをする際は是非、そのエコ努力をこれでもかというくらいにアピールしてください。アメリカ消費者には「見えない努力」は無力です。せっかくのエコの取り組みはどんな小さなことでもアピール!そんな相乗効果でウミガメを汚染された水やごみから守り、一匹づつホッキョクグマを守りましょう。

Photo by Tanguy Sauvin