CAMS(Certified Anti-Money Laundering Specialist)とは、公認AMLスペシャリスト認定資格のことで、金融犯罪対策の国際的組織であるACAMSによって認定される国際認定資格です。
以前の記事「カジノとAML(マネーロンダリング)の関係」でもお伝えしたように、カジノ業界にとってマネーロンダリング対策は日々の運営上で欠かせない業務。
マネーロンダリング対策なしにカジノは運営出来ませんし、1秒でもマネーロンダリング対策なしに運営したともなれば24時間数億円にものぼる売上はゼロ。営業停止に追い込まれます。
カジノ業界関係者である私たちもCAMS(Certified Anti-Money Laundering Specialist)公認AMLスペシャリスト認定資格を取得してカジノに特化したリスクを理解してマネロン対策に努めています。
しかし・・・
資格マニアならまだしも、CAMSはどんな試験?CAMSは何に役立つの?と疑問ですよね。
今回はCAMSとはどんな試験で、どう役立つ試験、なぜCAMSを取得すべきか?をご紹介します。
アンチマネーロンダリング国際認定資格「CAMS」合格ストーリーはこちら
CAMS(公認AMLスペシャリスト)認定資格とは?
金融犯罪対策の国際的組織であるACAMSによって認定される国際認定資格。世界の銀行関係者、他金融に携わる現場担当者や管理職、監査担当や金融犯罪防止法執行関係者が取得する国際資格です。世界160カ国から75,000人以上が資格を取得しているそうです。
受験には学齢証明書など書類が必要ですのでACAMSウェブサイトで内容をご確認ください。
CAMS認定資格は難易度は?
ACAMSによれば4か月ほどの学習で認定可能とあります。日中就業されている方であればちょこちょこ勉強をすれば4か月。みっちり毎日1~2時間をとって勉強すれば1~2か月でも可能です。試験は日本語です。
CAMS認定資格の勉強方法は?
ACAMSページから会員登録を行い、テスト受験パッケージを購入することで受験予約が可能になるのですが、そのパッケージに試験費用と必要な学習教材(模擬問題含む)が含まれていますのでその学習教材(200ページ程の教材だったと思います)。私は独学でした。教材がとても分かりやすく作られているので皆さん独学で大丈夫だと思います。
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試験はどんな感じ?
CAMS合格ストーリーをご覧ください。(アメリカでの受験例なのであまり参考にならないかもしれませんが・・・)。短い文章やシナリオを読んで正しい回答を複数の中から選択するマークシート形式で自身のスケジュールにあわせて最寄りのテストセンターでオンライン受験。120問中75問正解で合格です。合格はその場でわかりますので待ってハラハラはありません。
CAMS認定資格は役立つの?
はい。役立ちます。金融機関でマネロン対策を業務とする方はもちろんですが、カジノ業界の業者である私たちにとって、お客様や業界の人々とお話する際に「マネロンコンプライアンスの観点から見て・・」とサービスや商品開発の段階で「マネロンリスク」を把握して対応策を盛り込むことができることはとてもプラスで、企業としての信頼度もあがります。
また、日本でもアメリカでもマネロン対策はそんなにメジャーに知られていませんから、特に金融系やフィンテックなどの就職や転職には「おォ!」と思われるインパクトのあるスキル。
ちなみに・・仕事以外でも役立ちます。
CAMS認定資格を持っていると仕事以外でもマネロンのニュースの話になった時などにも自信を持って「マネロン対策の観点から」とお話ができます。(周りの人も興味深々)。マネロン対策の専門知識を持っている人はそうそういないので、結構注目を浴びます。
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CAMS認定資格取得者の職業は
私の知っているアメリカのCAMS資格取得者の職業はこんな感じ。
♦ カジノ、カジノ業者 カジノがマネロンに利用されないように
♦ 銀行職員 日々の取引の中でのマネロン摘発に役立ちます
♦ 警察 金融犯罪だけではなく様々な犯罪(多くがお金に関係)捜査に役立つ。
♦ 地方自治体(市職員) 治安維持、特に地元ビジネスの犯罪からの保護にマネロンとは?という知識が必要。
♦ コンサルタント ビジネスをする上でのコンプライアンスとして知識が必要。
CAMS認定資格合格しました。さて?
CAMSに合格すると協会の名簿にCAMS有資格者として登録されます。
また、ただ資格して終わり。というわけではなくCAMSコミュニティにもウェルカムされますのでそこで他のCAMSと専門的な情報交換ができます。
私の周りでは銀行やカジノ、警察関係者など、異業種の人々とマネロン対策どうしている?
こんな事例があったんだけどどう対応している?と業務情報共有も盛んです。
ACAMSチャプター(地方支部)
ACAMSではチャプター(地方支部)と呼ばれるグループに参加するこができます。
私たちのラスベガスチャプターではやはり地元産業であるカジノに特化した関係者専用のチャプターセミナーや、最近のマネロン犯罪のトレンド、関連脅威への対策などCAMS同士が集まる勉強会などが開かれており、業界関係者、異業種も含めネットワーキングの場にもなっています。
今日もACAMSラスベガスチャプター(ラスベガス支部)が主催するセミナーに参加してきたところです(次回その内容をお伝えしますね)。今回も銀行、ラスベガス市、カジノ、フィンテック企業などから多くの方がセミナーに参加されていました。
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CAMS認定資格更新
資格合格して「ふぅ・・」としているうちに更新が来ます。
ACAMSが提供するウェビナーやカンファレンスに積極的に参加。必要ポイントを蓄積し、資格取得3年後には「再認定」を受けます。試験を再度受けることはないのですが、3年間継続的にマネロン対策について経験と知識を積んでポイントを貯めて再認定申請をします。
セミナー参加や関連イベントでの登壇、出版など様々な形でのマネロン対策貢献がポイントとなりますので詳しくはACAMSウェブサイト(資格更新)から正しい情報をご確認ください。
CAMS認定資格合格の次は?
公認AMLスペシャリスト「CAMS(キャムス)」認定を受けた次はレベルアップ!
上級認定資格 CAMS-Audit(AML監査専門資格)
上級認定資格 CAMS-FCI(AML犯罪調査スペシャリスト資格)
上級認定資格 CAMS-RM(AML犯罪リスク管理資格)
このように上には上があります。私はこれらは受けていないので詳細はお伝えできませんが、チャレンジャーは是非マネロン対策スペシャリスト資格を追求してください!