Prism ラスベガス
大混乱!のアメリカ遠隔授業の現場から
Updated: Jan 31
さて、ラスベガスの公立学校では今週から新学期(アメリカは新学年です)がはじまりました。しかも、遠隔従業。私のまわりの学校の先生をしている友人達はすっごくストレスが溜まっているようです。。。テクニカルなことなのか、それとも。。
ちなみにアメリカの教育制度はざくりこんな感じ
アメリカの義務教育制度はK-12(幼稚園~高校3年生)まで。遠隔従業やICTの採用も学区の運営委員会の方針または予算金額によってバラバラです。
全米で2番目に大きな規模のカリフォルニア州ロサンゼルス教育学区、5番目に大きなネバダ州クラーク郡の教育学区ではコロナ前からiPadやクロームブックを活用した授業が行われていました。多くの学校区ではもともと日本のように一人一冊教科書を配られるという制度はなく、教科書というものがないようなものなので、授業に必要な本や資料はオンラインでアクセスするところが多いようです。
以前から小学校ではクロームブックなどを授業で利用していた為、生徒のPCリテラシーは問題ありませんでしたが、遠隔従業開始当初の4月はデバイスを所有していない生徒は、プリントアウトされた資料を指定された場所に取りに行くなど応急処置で対応。その後、PCを持たない子供子供へは学校区がクロームブックを貸し出し、WIFIスポットバスを点在させるなどしてインターネットにアクセスできない子供へ応急処置を行いました。

写真元:ラスベガス地元紙 Las Vegas Review Journal より
実際の先生達へのインタビューから
「子供のITリテラシーがかなり高いことが発覚。先生より知ってるのよ、いつも子どもたちにこれ押せ、あれクリックと教えてもらってる。。笑」
「クラスの中の授業のクオリティ「平等さ」が保てない。家庭環境によってはクラスに参加しない子供も多く出たり、宿題をしない子供が多くなった。先学期の最後の週なんて出席したのクラス20人中8人よ。」
「いろんなICTのツールが多すぎて先生ついていけない!グーグルクラスは使いにくい!」

写真元:JESHOOTS.COM on Unsplash
そして、私の友人がぼやいていた先生の本心
エルシー先生のコメント
「カメラに向かって大げさな身振り手振りで子供に教えながら、2台目のパソコンで子供の反応をみるのが辛いのよ。しかも、お父さんお母さんが横で私の授業をじーっとみてると思うと毎日授業参観みたいですっごいプレッシャーよ!」
ジェニファー先生のコメント
「昨日、とうとう生徒のお父さんがパソコンのよこから文句を言いに怒鳴ってきたわ。今うちの校長先生が遠隔従業中の保護者の横からの参加を禁止するポリシー作ってる。。。生徒より両親の対応のほうが困ってるのよ。」

写真元:nappy
毎年5月には全米で「Teacher appreciation week (先生に感謝しよう週間)」があって、先生はいつもささやかなクッキーやスタバカードなどのギフトを生徒や保護者からもらうのですが、今年は海外旅行でもあげたいですね。ご苦労さまです!!