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  • Writer's picturePrism ラスベガス

米カジノ性犯罪・人身売買犯をブラックブック追加

ネバダ州ゲーミング委員会は2022年8月25日、ラスベガスストリップ地区のリゾートで女性に暴行を加え、売春を強要した過去があるとして、犯罪者のケンドリック・ウィザースプーンがネバダ州のカジノに二度と入場できないようカジノ入場禁止者リスト(通称:”Black Book”ブラックブック)に追加することを決定しました。

これはカジノ業界初の試みで、近年アメリカで増加している性犯罪、人身売買犯をカジノに入場させない、そしてカジノが集まる地域から排除する先の一手となります。

ゲーミング委員会カジノ入場禁止「ブラックブック」

ブラックブックとはネバダ州ゲーミング委員会によって指定されるカジの入場除外者リスト。正式名は「GCB Excluded Person List(ゲーミング管理委員会除外者リスト)」。一度リストされると永久的にネバダ州カジノへの入場は禁止となります。

現在ネバダ州ゲーミング委員会のブラックブックにリストされているのは今回新たに追加されたケンドリック・ウィザースプーンを含め合計36名。

これまでネバダ州では組織犯罪者、それに関与しているもの、もしくはイカサマ、詐欺師などカジノの公平性に悪影響を及ぼす者をブラックブック指定してきましたが、今回初めてカジノエリアでの性犯罪及び人身売買の罪を犯した人物をブラックブックにリストすることを決定しました。

8月25日付でネバダ州ゲーミング委員会が公表するブラックブックにはこれまでの除外者同様、ケンドリック・ウィザースプーンの顔写真、氏名、使用している別名やニックネーム、住所、生年月日、性別、身長、体重、見た目、目の色、髪の色、体格が記載されています。

Photo by Kelly Sikkema on Unsplash

各カジノが持っている入場禁止「ブラックブック」

このネバダゲーミング委員会が指定するブラックブックの他に、各カジノでも独自の入場禁止者リスト・ブラックブックがあり、ネバダ州ゲーミング委員会によって指定されるカジの入場除外者に加え、各カジノでイカサマ行為を行った、犯罪を犯した者、組織犯罪に関与しているとカジノが疑う者などの人物がリストされています。

多くのカジノはグループ企業のため、一つのカジノで入場禁止者としてブラックリストに追加されると基本的に系列カジノ全てへの入場が禁止となります。また、カジノのセキュリティー部署ではグループ外のカジノが新たにブラックリスト登録した人物の情報(多くの場合セキュリティカメラに映る人物の顔写真や動画含む)の交換が行われており、ラスベガスストリップのカジノでブラックリスト扱いとなると、もうそのエリアでのカジノ入場は禁止も同然です。

ちなみに、懲りずに変装をしてこっそり入り込むブラックリスト登録者もいるそうで、入場が発覚した場合には犯罪者かイカサマ師かなど背景にもよりますが、セキュリティに連れ出される、もしくは不法侵入で警察に通報となります。

****** ちなみに、知り合いのカジノ監視マネージャーによると近年セキュリティ-担当も笑ってしまうような「変装おじさん」が東海岸のカジノからラスベガスに季節移動?してきているそうで、カジノのセキュリティー間で今度はこんな風貌で現れたよ・・と情報交換をしているそうです。ちょっと笑ってしまうようなおじさんですが、彼はイカサマ師。監視も目を光らせます。********

Image by edwardbrownca from Pixabay

アメリカ性犯罪・人身売買の増加

近日、ソーシャルメディアでも人身売買に合わないための予防策や、拘束された時に覚えておくとよい脱出スキルなど、性犯罪・人身売買犯罪防止コンテンツが増加。

一般のショッピングセンターの駐車場などでの若い女性の連れ去りもあると警戒されている中、24時間多くの観光客やギャンブルでにぎわうラスベガスでも人ごみに紛れての犯罪や、ラスベガスに存在する多くのナイトクラブを利用した犯罪が起こらないようラスベガスカジノ業界も警戒をしています。

ネバダ州ゲーミング委員会によれば、今後数年のうちにこのようなカジノでのイカサマ行為以外の暴力的な記録を持つ他の犯罪者がリストにノミネートされる可能性が高いとのこと。ラスベガスが安全なリゾート地であり続けることができるよう、ゲーミング委員会も今回の初の性犯罪者のブラックブック登録をもってラスベガス住人や業界へ増加中の性犯罪・人身売買犯罪への注意を呼びかけ、警鐘を鳴らしている。

Photo by Kindel Media


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