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わかりやすく解説!ラスベガスカジノのスロットマシン売上の仕組み

  • Writer: Prism ラスベガス
    Prism ラスベガス
  • 1 day ago
  • 10 min read

Updated: 4 hours ago

大阪IRカジノで知っておくべき正しいスロットマシンの基本情報をわかりやすく解説します。


日本初の合法カジノ「大阪IR」の開業が2030年に予定され、スロットマシンの仕組みや収益構造に関心を持つ人が増えています。しかし、「スロットは操作されているんじゃないの?」「どれくらい儲かるものなの?」といった疑問や誤解もとても多いのも事実です。


そこで本記事では、わかりやすく解説!ラスベガスカジノのスロットマシン売上の仕組みと称して、スロットマシンの仕組みと売上モデルをわかりやすく解説します。正しいスロットマシンの基本情報を理解しておくことで、無謀な賭けを防ぎ、依存症を防止、カジノという新しいエンターテイメントを健全に楽しんで頂けるようにしていきたいです。こちらの記事は将来日本に上陸する「カジノのスロットマシン」についての正しい基本情報を分かりやすく(時には大げさな例を用いて)ご説明する目的で書いていますのであくまでも「ご参考情報」としてお読みください。


注意事項:本記事で解説している仕組みは、ラスベガスなどの合法カジノに設置されているスロットマシンのものであり、日本のパチスロとは全く異なります。大阪IRカジノは日本で初めてオープン予定の合法ランドベースカジノを指します。日本では違法のオンラインカジノとは一切関係ありません。



わかりやすく解説!ラスベガスカジノのスロットマシン売上の仕組み


まず、スロットマシンの結果は「毎回、ランダム」


スロットマシンとはお金を入れてに「ベット(賭け金)」を選びボタンを押すだけで遊べる、カジノで一番シンプルなゲームでカジノ初心者の方でも手軽に楽しむことができます。基本的にはリールの絵柄の並び方によって勝ち負けがきまります。それに加えてスペシャルな柄が並ぶと追加でスピン(リールを回す)ことができたり、ボーナスステージに進んで追加でボーナスゲームを楽しむこともできます。



では、そんなシンプルにみえるスロットマシンとはどのような売上の仕組みになっているのでしょうか。


スロットマシンといえば「当たる、当たらない」とよく勝ち負けを表現することがありますが、スロットマシンの勝ち負けはRNG(ランダム・ナンバー・ジェネレーター)*と呼ばれる乱数生成エンジンによって生成される数字によってきまります。これはどういうことかというと、(解説用にざっくりとした説明です)


1.RNG(ランダム・ナンバー・ジェネレーター)エンジンが毎秒数千〜数万回の乱数を継続生成

2.プレイヤーがボタンを「エイッ」と押した瞬間にRNGが乱数が確定

3.その乱数が予め用意されている表の「当たり」に一致するかしないかで勝ち負けが決まる


毎スピンの勝ち負けはもちろん、ボーナスステージへ進むか進まないかもすべてこのRNGで生成された数字が予め用意されている表にあるかないかできまります。ある意味ランダム生成された番号を予め用意された配当テーブルに照会し当たり・ハズレを決めるようなイメージ。


重要なのは、このRNGの乱数生成はカジノ側が後から操作したり、調整したりできないということです。

スロットマシンにとってこのRNGによる「ランダム性」はカジノ業界のインテグリティを確保する核といっても過言ではない存在。誰が、いつ勝つかだれも予測することはできませんし、操作することもできません。


RNGは第三者検査機関による数学的・技術的テストを受け、不正な偏り・予測可能性がないかの検証を通過、州規制当局による適合確認を受け、合格したものだけが市場に出されています。


要するに・・・スロットマシンの勝ち負けは運です。「さっき当たったから次はなさそう」ということはないですし「そろそろ当たる」といったこともありません。


スロットは毎回ゼロから抽選される「ランダム」なゲーム。

2時間遊び続けた人が帰った直後にやって来た別の人が5ドルだけ投入してみたらいきなり大当たりした!とはよく聞く話。「惜しかった!」「あと1個でボーナスだった!」という演出は、 プレイヤーが楽しめるように作られているだけで、実際の「勝ち・負け」や「ボーナスステージへ進む・進まない」はRNGが生成され、表に照会した段階で決まっています。


*RNGはコンピュータが数学的アルゴリズムを使って「ランダムを考えられる数字」を高速に生成する仕組みであって物理学的な「完全なランダム」という意味ではありません。プレイヤーもカジノも結果を予測したり操作したりは絶対にできない予測不能・改ざん不可という点から合法カジノの認可スロットではRNGは「実質的に真のランダム」と同等の扱いされています。



しかし、数学的にハウスエッジへ近づいていく


前述の通り、スロットマシンは毎回スピン、毎スピン、ゼロから抽選される「ランダム」なゲーム。


しかし、ランダムな結果が何万回も積み重なると、全体として数字が平均に収束します。これは統計の性質。


例えば、コイン投げを1回だけするとコインの表が出る確率は 0%か100%。しかし、1,000回投げれば表が出る確率はほぼ50%の平均に近づくのと同じ考え方です。


スロットマシン製造メーカーはRNGによって生成された数字が当たりに該当する確率、リールの配置やボーナスステージへ進む確率、勝った場合の配当の組み合わせ、その他複数のゲーム要素を数学的に試算。スロットマシンが何千、何万回とスピンを重ねていくうちに理論上「●%」に収束するようゲーム設計をします。


この「●%」というのが「返還率(ペイアウト%)/ ハウスエッジ%」。

これがスロットマシンの売上を生む仕組みです。



返還率(ペイアウト%)と ハウスエッジ(House Edge%)


■ 返還率(ペイアウト%):

プレイヤーが投入した総金額のうち、長期的にどれくらいがプレイヤーに戻ってくるかの割合を示す数字。

*実際の金額からの割合ではなく、統計上どれくらい戻ってくるかを示す理論上の割合


■ ハウスエッジ%

長期的にカジノにカジノの取り分として残る割合を示す数字。

*実際の金額からの割合ではなく、統計上どれくらい戻ってくるかを示す理論上の割合


ハウスエッジ(House Edge%) = 100% − 返還率(ペイアウト%)

例えば返還率(ペイアウト%)が94%の場合、 長期的にみてプレイヤーがスロットマシンに投入した総金額の94%がプレイヤーに戻り、残りの6%がハウスエッジ(House Edge%)、つまりカジノの取り分となります。繰り返しになりますが、これは統計理論上の数字です。


短期的にはプレイヤーが大きく勝つことも大きく負けることもありますが、何万人ものプレイヤーが何万回と回す「長期の世界」では、カジノの取り分として残る数字は自ずと「ハウスエッジ(House Edge%)」へと収束していくのです。




では返還率(ペイアウト%)は誰が決めているの?


返還率(ペイアウト%)は、スロットマシン製造メーカーが数学的に設計し、複数のパーセンテージのバージョンが用意されています。そして全てのスロットマシンは、各州・規制で定められたスタンダードに沿って第3者検査機関でテストと認可を受けたうえで市場に出ます。カジノが返還率を勝手に変更することはできません。


例えば、ネバダ州のカジノ規制では、「すべての賭けに対して数学的に証明可能な返還率を持つこと」(多くの主要カジノ市場では同様の基準が採用されている)が義務付けられており、数学的に証明可能な返還率が75%以上でなければならないとされています。シンガポールやオーストラリアのカジノ規制ではこの最低返還率は85~90%であったりもしますので、返還率は法律によって差があります。


よってカジノは認可済みのスロットマシンの中から80%、90%など予め用意された返還率の中からその地の法規制に従った範囲内で返還率を選んでスロットマシンを購入し、カジノに設置します。


カジノが確率を操作、勝敗率を操作することは一切できません。



それではラスベガスの実際の売上データから見る

スロットマシン1台あたりの収益はいくらでしょうか?


公式データ(ネバダ州ゲーミング委員会2024年)によるとラスベガス・ストリップには 35,661台 のスロットマシンが設置されています。そして、これらのスロットマシンが1年間で生み出した「カジノの取り分(Slot Win)」は


約 88億ドル(約8,800億円)

感覚的に分かりやすくするため1ドル=100円計算にしています。


「カジノの取り分(Slot Win)」とはプレイヤーが投入した総額「投入金額(Coin-in)」からプレイヤーに 払い戻された総額「ペイアウト(Payout)」を引いたもの。これが「カジノの取り分(Slot Win)」、カジノのスロットマシンの利益です。


「カジノの取り分(Slot Win)」=「投入金額(Coin-in)」- 「ペイアウト(Payout)」


スロットマシン「1台あたり1日」で計算すると?


カジノの取り分(Slot Win) ÷ スロットマシンの台数 ÷ 365日


8,812,482,000 ÷ 35,661 ÷ 365= 約 675ドル/1日(24時間)


カジノの1日は24時間締めで計算されます。


ストリップエリアのスロットマシンは、平均して1台あたり1日約675ドル(約7万円)稼ぐ。1時間あたり約28ドル。

感覚的に分かりやすくするため1ドル=100円計算にしています。


ホールド(Hold %) は 8.03%


ホールド(Hold%)とはカジノの実際の取り分の割合のことで、プレイヤーの投入総額に対して、

カジノがどれくらい保持したかを表す数字(実績値)です。


ホールド(Hold%) = 「カジノの取り分(Slot Win)」 ÷ 「投入金額(Coin-in)」


2024年の数字をあてはめると:


8,812,482,000 ÷ 109,744,483,000= 0.0803 → 8.03%


つまり、

ストリップのスロットマシンホールド(Hold %) は 8.03%。投入されたお金の約8%がカジノの実際の利益になっている。

ストリップのスロットは、毎回ランダムで結果が決まる一方で、投入されたお金の約8%が収益として積み上がり、1台あたり1日約675ドルを安定して生み出す数学で成立するビジネスモデルになっているのです。



エリア別スロット収益まとめ


さて、ラスベガスストリップのカジノ街は有名ですが、ラスベガスがあるネバダ州は州内全域でカジノが合法化されているのでストリップのカジノ街以外にも多くのカジノが点在します。


ここからはこれまで解説した内容を踏まえて地域ごとの違いをみて行きます。


ラスベガス・ストリップエリア


まず、観光の中心 ラスベガス・ストリップ は他の地域と比べると圧倒的な収益率。

約3万5,000台のスロットで、ホールドは約8%、そして 1台あたり1日675ドルという州内トップの収益力です。


観光客が多いストリップエリアではベット金額(投入金額)が比較的高く、プレイをする時間や頻度も多いため、スロットマシンの稼働効率が非常に高いのが特徴です。


ダウンタウンエリア


ストリップから北に向かうとあるダウンタウン(フリーモント通り周辺)地区。昔ながらのラスベガスの雰囲気が残るレトロなエリアで、観光客とローカルが混ざる観光地エリアです。ホールドこそ8.47%でストリップより高いものの、1台あたりの収益は 約170ドル と控えめです。


少額で長く遊ぶプレイヤーが多く、大型リゾートよりも「親しみやすいカジノ」が中心。


ボールダー地区(超ローカル中心カジノ)


郊外の住宅街に隣接した超地元向けカジノが多いエリアではホールドは6.4%と控えめ、1台あたりの収益は 164ドル。 ちょこっと遊びに訪れる地元客が多く、少額でゆるく、長く遊ぶスタイルのプレイヤーが多い地域。


ネバダ州全体(Statewide)


そして ネバダ州全体(Statewide) の平均を見ると、ホールドは約7.2%、1台あたりの収益は 225ドル。

ストリップの数字が州全体の平均を大きく押し上げていることがわかります。


大阪IRは日本初の都市型リゾートで、観光・MICE・エンタメを一体化。

その性質はラスベガス・ストリップに最も近くなる予定です。


また、次回ご説明しますが、大阪IRではテーブルゲームの導入比率も高くなると予想されており、

カジノ収益はスロットマシンとテーブルゲームのバランスが重要になります。



まとめ:大阪IRカジノはストリップスタイル

今回の記事でこれまで「スロットは操作されているのでは?」「ゆるいスロットはどこ?」「もうそろそろ出そうな台はどこだろう」と出ていた誤解は疑問が少しでも解決したのではないでしょうか?


派手な演出の裏側ではランダムと計算され尽くした数学がとてもロジカルに動くスロットマシン。

結果は誰にも操作できません。だからこそ、ラスベガスは世界最大都市のカジノに成長したのではないでしょうか。


大阪IRも同じ世界標準モデルを採用予定。日本でもついに本物のカジノの魅力と仕組みを正しく体験できる時代が始まります。この機会に正しい理解を得て、誤情報による無謀なギャンブルはやめて、健全で楽しいエンターテイメントを楽しんでみてください。




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